ChatGPTを使っていて、突然こんな表示が出たことはありませんか?
「この会話は長さの上限に到達しています」
せっかく盛り上がっていたやりとりが、いきなり終わってしまう——そんな経験、誰しもあるはずです。
この記事では、ChatGPTで会話が長すぎて止まってしまったときの再開方法と、ちょっと気になる「AIの“思い出したふり”」問題についても触れます。

ChatGPTには「会話の長さ制限」があり、実はこれは“文字数”ではなく「トークン数」で管理されています。
トークン数って何?
- トークン=単語や記号などの処理単位(例:日本語の1文=約10〜15トークン)
- GPT-4では、おおよそ15,000〜20,000文字程度で制限に達する場合があります
- 長文のやりとりや、画像付きチャットではさらに早く制限に届くことも
| モデル | 上限トークン数 | 日本語の目安(文字数) |
|---|---|---|
| GPT-3.5-turbo | 約4,096 | 約8,000文字 |
| GPT-4 | 約8,192 | 約15,000文字 |
| GPT-4o | 約128,000(理論値) | ※UIでは約20,000〜30,000文字で停止することあり |
なぜチャットが止まるの?
ChatGPTには「会話の長さ」に制限があります。これは、AIが処理できるトークン数(文字量+構造情報)の制限で、
- 長い物語
- 長文のやりとり
- 画像を多く使ったチャット
などは、途中で上限に達してしまうことがあります。
再開方法(Androidアプリの場合)
- 右上の鉛筆マークをタップ(実はここが新チャットの入り口)
- 「この内容をもとに新しいチャットを開始」できます
- 必要に応じて前の流れを要約して貼り付けると、より正確に再開可能
※注意:この機能は“前のチャットを引き継いだ”ように見えますが、記憶機能をONにしていない限り、AIは前のチャット内容を覚えていません。
記憶ONの場合でも、保存されるのは会話の要約的な情報のみで、直前の流れや詳細までは引き継がれないことがあります。
「思い出したふり」問題
新しいチャットで「前も言ってましたよね」と返されたこと、ありませんか?
実はこれ、本当に思い出しているわけではなく、その場の文脈から推測してそう言っているだけなんです。
ChatGPTには「記憶機能」があり、ONにすることでユーザーの好みや傾向などを保存・反映できるようになります。
ただし、記憶されるのは過去の会話内容そのものではなく、あくまで「要約されたプロフィール情報」です。
また、メモリの容量には上限があり、保存数が一定量を超えると古い記憶は自動的に削除されるか、手動で管理画面から整理(クリア)する必要があります。
現在の記憶の状態は、設定 → パーソナライズ → 記憶 → 記憶を管理 から確認できます。
※記憶やその他カスタマイズ機能の設定方法については、別記事で詳しく紹介する予定です。
どう対応すべき?
- 会話が長くなりそうなときは、途中で要点をメモ帳に退避しておく
- 再開時には、前の内容を要約して貼り付ける
- (新しいチャットで)違和感があればすぐに指摘する!
次回予告:「ChatGPTは嘘をつくのか?」
今回少しだけ触れた“思い出したふり”。これって、ある意味では「嘘」では?
次回の記事では、ChatGPTが嘘をつく構造と、その信頼性について深掘りします。
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