——伝える力も、聞く力も鍛えられるツール
ChatGPTへの指示は、まるで優秀な部下に仕事を頼むようなもの。
スキルも知識も申し分ないけれど、こちらの依頼の仕方次第で、返ってくる成果は大きく変わります。
たとえば、「資料を作っておいて」とだけ伝えたら、最低限の情報でざっくりしたものが出てきます。
でも「来週の会議用で、〇〇についての最新データをグラフ付きで。5分で読めるボリューム感に」と伝えれば、しっかり目的に合った成果物が返ってくる。
このやり取りは、依頼する側にとっては「どう伝えれば意図が伝わるか」のトレーニングになるし、
受ける側にとっても「相手が本当に求めているのは何か」を読み取る練習になります。
最近、自分が上司というほどではないけれど、リーダー的な立場で誰かに動いてもらうことが増えてきました。
その中で「なぜ思ったような成果が出てこないのか」「なぜ意図と違う行動になるのか」と悩む場面があります。
そんなとき、ChatGPTとのやり取りを振り返ってみると、「伝え方」や「伝える順序」、「相手に合わせた言い方」がすごく重要なんだと気づかされます。
たとえば画像生成の場面。サイズの指定を忘れれば、使いにくい比率で出力されるし、明確に頼んでいないのに勝手に文字が入ってしまうこともある。
こちらの伝え方がざっくりしていれば、その分、解釈のズレが起こりやすい。
これって実際の仕事でも同じで、伝える側の意図が曖昧だと、やる側は迷いながら動くことになる。
ただ、ChatGPTの良いところは「想定していなかったアイデアを出してくれる」ところ。
これも実際の仕事と重なります。言われたことだけをそのままやるのではなく、最終的な目的を意識し、自分なりの工夫を加えてくれるとありがたい。
OJTのように、あえて細かく指示せず、「自分なりに考えて動いてほしい」と思う場面もあります。
とはいえ、こちらの意図を汲んで動いてくれた結果、「ちょっと違うな」と感じることもあります。
そのときは「もう少し分かりやすく言ってくれよ」と思う一方で、指示の出し方を見直す必要もあると気づかされます。
ChatGPTとのやり取りを通じて実感するのは、伝える側・受け取る側、どちらの視点も持つことの大切さ。
一方的に「伝えたのに」「言われたからやったのに」で終わるのではなく、その間にある“認識のズレ”に目を向けることで、
実際の人とのコミュニケーションも少しずつ上達していくように感じます。
ChatGPTを使うことで、ただ答えを得るだけでなく、
実は自分の“伝える力”や“聞く力”、そして“すれ違いに気づく力”まで鍛えられているのかもしれません。
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